2026年度の養育費の平均金額はいくら?相場と子ども1人・2人・3人での目安

弁護士
木村 和弘
養育費をこれから決めようと思ったとき、一番気になるのは、毎月いくら受け取れるのかという金額のことだと思います。
「他の家庭では、毎月いくらの養育費を受け取っているのか」「自分の場合はいくらになるのか」「養育費の相場はどれくらいなのか」と気になる方も多いと思います。
養育費には、すべての家庭に共通する決まった金額があるわけではありません。子どもの人数や年齢、父親と母親それぞれの収入などによって、金額は異なります。
みんなが受け取っている養育費の平均金額はいくら?
養育費をこれから決めるときは、ほかの家庭では毎月どれくらい受け取っているのか、気になる方も多いと思います。
現在、国が公表している養育費の平均額で最も新しいものは、令和3年度全国ひとり親世帯等調査の結果です。
この調査では、養育費を現在も受けている、または過去に受けたことがある母子世帯のうち、養育費の金額が決まっている世帯の平均月額は、50,485円でした。
この金額を見ると、「自分も月5万円くらいの養育費を受け取れるのではないか」と思うかもしれません。
また、50,485円という金額は、令和3年11月1日を基準日に行われた調査での平均額です。現在は大きく変わっている可能性もあります。
令和3年度の調査から時間が経っているため、今の養育費の平均額を知りたい人もいると思います。
全国ひとり親世帯等調査は、母子世帯、父子世帯、養育者世帯の生活状況を把握するために行われる国の調査で、令和3年度は厚生労働省が実施し、現在はこども家庭庁が引き継いでいます。
この調査は、おおむね5年ごとに、調査年の11月1日を基準日に実施されます。そのため、令和3年度の調査結果の次に新しい平均額を確認できるのは、次の調査結果が公表された後になります。
次の全国ひとり親世帯等調査は、令和8年11月1日を基準日に実施されます。
令和8年度の調査結果がいつ公表されるのかについて、現時点で具体的な予定日は公表されていません。前回は、令和3年11月1日を基準日に行われた調査の結果が、令和4年12月26日に公表されました。
前回と同じ程度のスケジュールであれば、令和8年度調査の結果も令和9年12月ごろに公表される可能性があります。
養育費の金額はいくらにすればいい?わからないときの目安は?
養育費の金額は、法律で一律に決まっているものではありません。
父親と母親の間で、子どもの生活に必要な費用を踏まえて納得できる金額を話し合い、合意できれば、その金額で決めることができます。
そのため、相場より高い金額で決まることもあれば、低い金額で決まることもあります。
ただし、養育費の金額について話し合っても、お互いに納得できない場合があります。
そのようなときに、金額を考える目安になるのが、「裁判所が公表している養育費算定表」です。
養育費算定表では、父親と母親それぞれの収入、子どもの人数、子どもの年齢をもとに、標準的な養育費の目安を確認できます。
算定表に書かれている金額で自動的に決まるわけではありませんが、養育費をいくらにするのかを話し合うときに、どのくらいの金額を目安にすればよいのかを考えるために役立ちます。
子どもが1人・2人・3人の場合、養育費の金額はどう変わる?
養育費の金額は、子どもの人数や年齢によっても変わります。
例えば、父親の給与年収が500万円、母親の給与年収が0円で、子どもが全員14歳以下の場合、養育費算定表での毎月の目安は次のとおりです。
- 子どもが1人の場合:月額6万円から8万円
- 子どもが2人の場合:月額10万円から12万円
- 子どもが3人の場合:月額12万円から14万円
この金額は、子ども全員分を合わせた養育費の目安です。
養育費算定表では、子どもが1人なのか、2人なのか、3人なのかによって、別の表で確認する必要があります。また、子どもの中に15歳以上のお子さまがいる場合も、年齢に合った別の表を確認するようにしてください。
養育費算定表のどこを見ればよいのか分からない場合は、養育費計算ツールを利用すると簡単に目安を確認することができます。
養育費の金額を決めるときに一緒に決めておきたいこと
養育費を決めるときは、毎月いくら受け取るのかという金額だけでなく、ほかにも決めておきたいことがあります。
例えば、いつの分から受け取るのか、毎月何日までに受け取るのか、いつまで受け取るのかを決めておくことが大切です。
また、入学金や学費、医療費など、毎月の養育費とは別に必要になる費用を、どのように負担するのかも話し合っておくと、後から行き違いになりにくくなります。
養育費の取り決めで、金額以外に何を決めておけばよいのかは、次の記事で詳しく説明しています。

弁護士
木村 和弘
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養育費の取り決め金額に関するよくある質問
相手の年収が分からないまま、養育費の金額を決めてもよいですか?
養育費の金額を考えるときは、父親と母親それぞれの収入を確認することが大切です。相手の年収が分からないまま金額を決めると、子どもに必要な生活費や教育費を踏まえて話し合うことが難しくなります。
源泉徴収票、確定申告書、給与明細などで収入を確認できるかを、まず相手に尋ねてみてください。相手が話し合いに応じない、収入を確認できないまま金額で合意できない場合は、家庭裁判所の養育費請求調停を利用して決める方法があります。
養育費を考えるときの年収は、手取り額で見るのですか?
養育費算定表では、父親と母親それぞれの年間収入をもとに目安を確認します。給与を受け取っている場合は、毎月の手取り額ではなく、源泉徴収票などに記載されている年収を確認して考えます。
毎月の手取り額だけで金額を決めると、賞与や税金、社会保険料の違いによって、父親と母親の負担を比べにくくなることがあります。養育費を話し合う前に、お互いの収入が分かる資料を確認しておくことが大切です。
ボーナスを受け取っている場合、養育費は毎月の金額とは別に決める必要がありますか?
必ず別に決めなければならないわけではありません。給与年収には通常、ボーナスも含まれるため、年間の収入をもとに毎月の養育費を決めることがあります。
一方で、父親と母親の間で合意できれば、毎月の養育費とは別に、ボーナス月に追加で支払う金額を決めることもできます。毎月分に含めるのか、ボーナス月に追加するのかは、子どもの生活に必要なお金や相手の収入の受け取り方を踏まえて決めます。
私立学校への進学や習い事の費用を考えて、養育費の金額を高く決めることはできますか?
父親と母親の間で合意できれば、子どもの進学や習い事にかかる費用を踏まえて、養育費の金額を決めることができます。
養育費算定表はあくまで目安です。私立学校への進学を予定している場合や、継続的に必要となる習い事・医療費がある場合には、毎月の養育費に含めるのか、通常の養育費とは別に負担を決めるのかを、子どものこれからの生活に合わせて話し合います。