「毎月の約束だったのに、もう半年以上振り込まれていません。何度連絡しても無視されて…。もう何か仕返しする方法はないですか?」
こういったご相談を、本当にたくさんいただきます。
約束したのに守らない。子どものためのお金なのに、平気で無視される。それなのに、相手はSNSで楽しそうに遊んでいたりする。
そんな状況が続いたら、怒りが湧いてくるのは当然のことだと思います。
この相談を受けたとき、いつも思うこと
「仕返ししたい」という言葉を聞くたびに思うのは、この方はきっと、もう長い間ずっと一人で我慢してきたんだろうな、ということです。
誰にも相談できないまま、生活は苦しくなっていく。子どもには不自由させたくない。でも相手は何の責任も取ろうとしない。
==その怒りは、お子さんのために必死に頑張ってきた証拠だと思います。==
だからこそ、少しだけ一緒に考えてみませんか。
「仕返し」をしたあと、どうなるか
気持ちとしてはよくわかるのですが、正直にお伝えすると、感情的な行動をとったことで状況が良くなったというケースは聞いたことがありません。
こんな行動をとると、どうなるか
職場に電話した場合
相手の職場に「養育費を払わない人間だ」と電話すると、相手は逆上して「もう一切払わない」と態度を硬化させる可能性があります。それまで少しずつでも払っていたのに、完全にゼロになってしまうこともあります。
SNSに書き込んだ場合
SNSに相手の悪口を書くと、「名誉毀損で訴える」と言われる可能性があります。養育費を請求する側なのに、逆に慰謝料を請求される形になりかねません。
一時的にスッキリするかもしれません。でも、冷静に考えてみてください。
==本当に欲しいのは「仕返し」ではなく、養育費をちゃんと払ってもらうことではないでしょうか。==
実は、法律にはもっと強力な方法がある
感情的な仕返しよりも、もっと確実で、あなた自身にリスクのない方法があります。法律には、養育費を払わない相手に対して使える強い手段がいくつも用意されています。
| 手段 |
できること |
相手への影響 |
| 給与の差押え |
相手の手取りの半分まで差し押さえ可能 |
会社にも知られる |
| 預貯金の差押え |
口座にあるお金を直接回収 |
口座が凍結される |
| 財産開示手続き |
裁判所が財産の開示を命令 |
応じなければ懲役・罰金の可能性 |
これらは全て合法的な手段です。感情的な仕返しと違って、あなた自身にリスクはありません。
==むしろ、法的な手段のほうが相手にとっては「痛い」のです。==
給与が差し押さえられれば、会社にも知られます。財産開示に応じなければ、前科がつく可能性もあります。感情的な行動よりも、ずっと大きなプレッシャーになります。
ただ、いきなり差押えが最善とは限らない
ここで少し、個人的な考えをお伝えさせてください。
いきなり強制執行に踏み切ることが、必ずしも最善の選択とは限りません。
相手にも事情がある場合があります。転職して収入が減った、体を壊した、など。もちろん、それは養育費を払わない理由にはなりません。でも、まず「なぜ払えないのか」「払う意思はあるのか」を確認することで、話し合いで解決できることもあります。
話し合いで解決できれば、==長く安定して払い続けてもらえる可能性が高い==のです。
いきなり差押えをすると、相手が仕事を辞めてしまったり、逃げてしまったりすることもあります。大切なのは、「一回だけ取り返す」ことではなく、==これから先もずっと払ってもらうこと==です。
そのためには、段階を踏んで進めていくことが大事だと考えています。
あなたの状況に合った方法を、一緒に考えませんか
「仕返ししたい」という気持ちの裏には、「もうどうしたらいいかわからない」という不安があるのだと思います。
一人で抱え込んでいると、どうしても感情的になってしまいます。それは誰でも同じです。一人で抱え込まなくて大丈夫です。
話し合いから始めるのがいいのか、すぐに法的手段に進むべきなのか。それはあなたの状況によって変わります。LINEで今の状況を教えていただければ、あなたに合った進め方を一緒に考えていきましょう。